【2015年夏アニメ】完走アニメ感想録
こんばんは、日曜日よりの使者ことエビフライダーです。
吹く風が涼やかになり、蝉の合唱が鈴虫の歌声に変わりつつある今日このごろ、夏アニメが大方最終回を迎えました。
【2015年夏アニメ完走作品】
食戟のソーマ
俺物語
忍殺
のんのんびより
うまるちゃん
WORKING
下ネタ
がっこうぐらし
ワカコ酒
GANGSTA
うしおととら
モン娘
Charlotte
それが声優
監獄学園
乱歩奇譚
オーバーロード
デレマス
洲崎西
ビキニ
— ウラフライダー (@uraflider) September 28, 2015
以下、各作品についてランダムに感想を書いていきます。
♢乱歩奇譚
序盤の怪しい雰囲気、エモいOPとED、個性的なキャラクターたちはインパクトがあって良かったが、後半の数式云々の話から独特の雰囲気が御座なりになった印象。最初の求心力が強かっただけに残念でした。ただし今期アニメで一番のヒロインであるコバヤシというサイコキャラを生み出した功績は大きいと思う。
♢のんのんびより りぴーと
田舎を舞台にしたファンタジー物語といった印象を受けました。今作は蛍の視点を多用しながら、彼女自身と周囲の人々が成長していく様を視聴者が見守る、といった視点で描かれてるような気がしました。 一期未視聴でしたが十二分に楽しめたし、終始流れる穏やかな空気感が心地良かったです。
♢ワカコ酒
女性版孤独のグルメ。話の内容は全然覚えてないんだけど、終始食べてるものが美味しそうだった。沢城みゆきさんの声質といえばクールなお姉さんキャラというイメージを抱いていたが、落ち着いた女性声も良いなあ。
首尾一貫してドイヒーな作品。同じ変態作品でも「変ゼミ」とはまた違い、原始的な下らなさに特化していました。背景は完全なディストピア世界なのに、繰り広げられるやり取りがお下劣で、そのギャップが面白い。そして地味にアクションシーンの描写が上手くて、格好は破廉恥なのに、動きに躍動感がありました。
♢ビキニ・ウォリアーズ
5分アニメだと思ってナメていたら意外とちゃんと観てしまった作品。たぶんエロ要素除いてギュッと縮めたら全話合わせて15分ぐらいになりそうだけど、最後まで王道ファンタジーをパロったストーリー展開でクスリときました。
♢洲崎西 THE ANIMATION
女性声優のノンフィクション系日常アニメであり、豚リスナー御用達アニメ。同名ラジオを拝聴していない人にはチンプンカンプンだったかもしれないけど、自分は楽しめました。キャラの動きがダイナミックだし、声優二人の声色が多種多様だったので全く飽きない。あと女の子の膝小僧がピンク色で描かれていることにこだわりを感じました。
とにかく多幸感に溢れた作品でした。途中間延びはしたけれど、出てくるキャラはみんな優しさに満ちていて、毎回視聴後に温かい気持ちになれました。序盤の火災事故等でその強さが顕著だった剛田猛男も、最終話になると思春期の男子らしいメンタルの弱さを抱いているのだと分かったり、各キャラの成長を丁寧に描いていました。
色物作品かと思ったら超王道ラブコメだったでござる。登場するのは魑魅魍魎の類なのに、紳士的な主人公を中心に終始イチャコラしていたし、所々のパロディも良いアクセントになっていました。首を絞められても水中に引き込まれても主人公は優しくて、一視聴者として安心して観られました。また、ニコニコ動画でほぼ毎日「ほぼ生」という短い動画が投稿されていて、そこからも製作陣の愛情が感じられました。
♢がっこうぐらし!
以前、下記にあるような記事を書いた私ですが、どうやら杞憂だったようです。
今作は"ホラー"を多角的に描いていたように感じます。例えば精神崩壊した主人公のゆき、襲い来るゾンビ、絶望感に飲まれて追い詰められたりーさん、ライフラインが止まることによるパニック等、色々な恐怖が提示されていました。ホラーと笑いは表裏一体だと思うのですが、日常パートの穏やかな雰囲気がよりがっこうぐらしの怖さを際立たせていました。ただ、閉鎖的な世界のためか話の展開は遅く、グダった箇所があったのは否めなかった。
最終話は「俺たちの戦いはこれからだ」的な幕切れだったけど、総じてジャンプ漫画らしい熱さのある良い料理アニメでした。作画はずっと安定していたし、ギャグとシリアスのバランスが絶妙でした。しかし、話の運びがやや駆け足だったのと、OPとEDがミスマッチな気がして残念でした。
♢監獄学園
今年観た作品の中で一番面白かったです。アニメを構成する要素は脚本キャラデザ声優音響等と多々ありますが、それら一つ一つのレベルがどれも高かった。特に伏線回収の鮮やかさと最終話のカタルシスには舌を巻きました。本当に何度見なおしても楽しめる、スルメ作品です。
♢Charlotte
最後の友利奈緒の涙で全てが救われた気がします。Charlotteは兄の登場を分水嶺に物語の毛色が変わるのですが、そこで付いていけなくなった人が多いと思います。OPの長髪の女が誰なのかとか、最終話で兄がどうやって乙坂の場所を把握したのかとか、モヤモヤする箇所は多々ありますが、友利がわざわざ制服を着て乙坂を待ち、初めて人前で涙を見せたことは、一視聴者として大変安心感がありました。
映画用語の一つとして、"クリフハンガー"というものがあります。物事がとっ散らかったまま物語の幕を下ろし、続きははてさてどうなることやら……と視聴者に思考させることなのですが、GANGSTAはこの手法を用いています。いや、用いているというより、製作会社の事情を考えるとそうせざるを得なかった、という感じでしょうか。とにかく中途半端で残念でした。ただし、1話の津田健次郎さんを始め、声優の演技の凄みを感じられたのは良かった。
「太田雅彦×あおしまたかし+動画工房」という鉄壁の布陣による日常アニメ。うまるは今期一番キャッチーなマスコットキャラになったと思います。話としては途中テンポが不自然な場面はあったものの、登場人物が賑やかでパロディも豊富、純粋に楽しめました。うまるには家用、外用、ゲーセン用の三つのペルソナがあり、他のキャラクターがそれぞれのうまると接することで、彼女の人格を多面的に見せていました。
ほのぼの日常アニメという印象が強かった一期と二期ですが、三期は人間関係がより進展して見応えがありました。初期はキチガイ暴力女と化していた伊波まひるも、今作では恋する乙女になっていて良かったです。
WORKINGは基本的にワグナリアで過ごす人々の日常を切り取っているわけですが、恋愛や家族、新しい役職など、今回は密にキャラクターに取り巻く関係性、内面等を描いていたように思います。あと山田は作品内のキャラにも、制作してる方々にも愛されているキャラですね、腹パンしたい。
♢それが声優!
どうしてもSHIROBAKOと比べたくなりますが、これはこれで面白い作品だと思いました。「白箱」がエンタメ性を重視してドラマチックな話作りなのに対し、「それが声優」は(多少のドラマ性はあるにせよ)主人公を初めとした登場人物が、一人前の声優になるまでの道を一歩一歩踏みしめるように描いていました。毎回出てくるゲストも豪華で、それを心待ちにしながら観ていました。
ギャグとシリアスが綯い交ぜになった良いファンタジーアニメでした。舞台設定がとにかく引き込まれるし、CGは迫力があったし、女性キャラの表情もナイス。ただ説明不足な感があった気がして、話の動かし方がもう少し丁寧だったら良かったな、と思いました。
パズルのピース一つ一つはとても美しいのに、そのどれもが上手く枠にハマらなくてモヤモヤする感覚。最終話まで観続けて私が最後に抱いていた感覚がそれでした。デレマスは期待値が高かったし、動いているアイドルたちは皆可愛らしかったのですが、ストーリーとしてはとっ散らかった印象が残りました。
しかし、島村卯月の涙を流しながらの笑顔は心に刺さるものがありました。嗚咽をこらえながら唄うへごちんの演技も光っていましたし、良いシンデレラストーリーだったんじゃないでしょうか(SmilingのMASTERをフルコンしながら)。
♢ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン
正直全然ストーリー把握できてないです。とにかくどういうアニメでキャラが動き、EDが何の曲かを確認するために毎話観ています。ニコ動のコメントがないと観続けていられたかどうか……。
王道少年アニメらしく終始熱い展開が続いています。原作未読でしたが、話の流れが軽快かつサービスカットありシリアスありで見応えがありました。あと目が細くて強い女性がたくさん登場していて個人的に好き。アニメは二クール編成らしいので、来期も引き続き観ていこうと思います。
今期は計二十作品を視聴しました。今期は豊作の年で、いわゆる三話切りもあまりせず、良いアニメにたくさん出会えました。そんな良作揃いの夏アニメの中で個人的にベスト3を選ぶとしたら、「監獄学園」「俺物語!!」「WORKING!!!」でしょうか。
さて、今現在秋アニメの第一話が着々と放送されているのですが、録画が貯まる一方でほとんど視聴できていません。とりあえず「緋弾のアリア」の二期と「コンクリート・レボルティオ」の二つは期待して観ていこうと思います。前者は動画工房だし、後者はアニオリだし、何より中村繪里子さんが出ますしね。\中村屋/