【2015年春アニメ】完走アニメ感想録
こんばんは、豆腐の角に足の小指をぶつける者、エビフライダーです。
すっかり夏の気配が色濃く感じられる季節になり、春アニメが一通り最終回を迎えました。
【2015年春アニメ完走作品】
響け!ユーフォニアム
ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン
俺物語
パンチライン
食戟のソーマ
ダンまち
長門有希ちゃんの消失
プラスティック・メモリーズ
てさプル
山田くんと7人の魔女
ハロー!!きんいろモザイク
旦那が何を〜2スレ目
— ウラフライダー (@uraflider) June 30, 2015
以下、作品についてランダムに感想を書いてみます。
♢響け!ユーフォニアム
部活動経験者を否応なく釘付けに、そして軽い鬱に罹患させた作品。けいおんで「仲間とふわふわ過ごす時間マジサイコー」な青春を描いた京アニが、ギャグや小細工なしのド直球青春ストーリーを描いたのは多少驚嘆でしたが、総じて満足。しかし「久美子の成長」という点においては少々駆け足だった印象を受けた。演出に関しては演奏中の光の掛かり方や小道具と心象風景を上手くリンクさせていてグッド。最終話は俺達の冒険はこれからだエンドだったけど、投げやりではなく、希望を託す終わり方だったので及第点です。そして中川夏紀先輩の涙を拭う存在でありたい。心からそう思います。
♢ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか
原作未読のため細かい疑問はいくつかある(そもそも原作を読まないと上手く飲み込めないアニメって何だよと思う)が、まあまあ綺麗にまとめていた気がする。最終回でベルの英雄願望が強化されたのは些かデウス・エクス・マキナな感があったけど。
ストーリーとは関係ないですが、ヘスティアの"例の紐"は今期アニメで最も話題になりましたね。肝心のヘスティア様に「恥じらい」という美徳がないのが難点だけど、見た目は男性の欲望を凝縮していて、大変けしからん。
大変けしからん(肋骨が)。
パンチラだらけのお馬鹿コメディーかと思ったら壮大な感動SFだったでござる。
前山田健一と小室哲哉の音楽が良い。後半二話のバトルシーンもロボも良い。アイキャッチのイラストも耽美的で良い。雨宮天さんの津軽弁は最高。しかし伏線取りこぼしの尻すぼみエンドとなった打越鋼太郎の脚本が残念。沐猴而冠*1というか、もう少し中だるみさせないでまとめて欲しかった。
♢ハロー!!きんいろモザイク
1期よりもテンポが良いし、ギャグの振り幅も広がって笑うポイントが増えた気がする。たまに場面が変わると服の色が変わっていたりしたけど、重箱の隅だと思えるくらい頭からっぽで観られました。そして9話で陽子の下着姿が描かれたのが印象的でした(下着披露はごちうさの担当だと思ってたので……)。
この大百科が作られたのも下着解禁回からだった気がする。あややはガチ。
♢てさぐれ!部活もの すぴんおふ プルプルんシャルムと遊ぼう
終わり良ければ全て良しという言葉を、悪い意味で体現してしまった。初見を取り込むための説明回である1話が面白く無いのは良いとして、11話は単に声優の技量の差を見せつけるだけに終始し、さらに最終回は感動的な幕の閉じ方をした1期と2期に反してチープなバラエティのノリを持ち込んだ雑な大喜利で締め。途中が本当に面白かっただけに、後味の悪さだけがあった。
その代わりラジオは以前と同様、暴風雨のような様相を呈していて面白かった。台風の中心にてさぐれの4人がいて、そこにシャルムメンバーが突っ込んで一緒にグルグル回ってる感じが良い。新しいメンバーが来たことで、てさ部メンバーに1期初めの頃の緊張感が少し戻ってきていた印象。っていうか4期やるならてさ部だけで良いよ!Lady Go毎週聴いてるからシャルムは十分なんだよ!
♢プラスティック・メモリーズ
約束された感動物語でした。ツカサはアイラに恋をしていて、ギフティアには寿命があると知らされ、そのギフティアであるアイラとペアを組む、ということが1話の時点で告げられていた。となると、あとはどのように最終回の"別れ"を演出するかにかかってくる。時に暴走するギフティアを、時にOSの変わったギフティアと人の関わりを描き、多面的かつ丁寧に話を進めていた印象。今作はツカサとアイラを中心にした「残る者と旅立つ者」というミクロな物語だったと思います。そしてあの最終回、良いカタルシスを味わえる良い作品でした。あとミチルに「これだから素人は」って叱られたい。
現在13話まで視聴済み。涼宮ハルヒの憂鬱に対する思い出補正がかかっているのは否めないけど、本当に面白い。長門とキョンのラブコメあり、ハルヒと朝倉さんの妙な友情あり、温泉回でのサービスシーンあり、王道カップリングの古キョンもあり、とまるでおもちゃ箱をひっくり返したように賑やかな作品。でも一番印象深いのは13話の長門有希との別れでした。これにより"本来の"長門有希と過ごした日々がより映えるようになり、過去の話が生きてくる演出は感服。
事故によって生まれた長門有希も、元からいた長門有希も、どちらも文芸部で仲間と時間を共有した長門有希なんだと分かるED。やっぱり涼宮ハルヒの憂鬱は良いなあと感慨深く思える、良作でした。
古くは山中恒の『おれがあいつであいつがおれで』、最近だと『猫侍2』の8話で話題になった、心と身体が入れ替わる系の作品。てっきりハーレム作品だと思ってたのですが、主人公が女の子と次々に接吻をして仲間に引き入れていく様は少女漫画チックな印象を受けて新鮮でした。あと提供の公式MADめいたお遊びが毎週楽しみだったのは私だけだったでしょうか。とにかく綺麗にまとめられていて良かった(小並感)。
現在13話まで視聴済み。春アニメの中で一番好きかもしれないです。同じ少女漫画が原作の作品でも、月刊少女野崎くんで愛情のベクトルが(ほとんど)女の子からの一方通行で、そのもどかしさもまた面映ゆくて良かったのですが、今作は早々に二人のベクトルが合致して、ひたすら突き進んでいく感じ。とにかくこの三人の関係性の調和が良くて、いつまでも観ていられるような優しい世界が構築されています。
話としてはちゃんとシリアスなシーンがあったり、ダレるところが全くない。それでも安心して観られるのは、猛男の芯が強いからだろう。不器用だけど自分に正直で、大切な人のために真っ直ぐで、だからこそ圧倒的な安心感が生まれて、視聴者と作品を強く結びつける。提供にも遊び心があるし、ずっと観続けていきたい作品です。
♢旦那が何を言っているかわからない件2スレ目
ニコニコ動画で全話見たけど、正直8話についての記憶しかない。いまざきいつきの力量の凄さと、たてかべ和也さん*2の最期のお声の2点だけ覚えてる。でも総じてテンポが良くて、スキマ時間で観るにはちょうど良いアニメでした。原作もほとんど使い切ったし、3期は無いのかな、と少し心残り。
食欲と性欲の両方を満たしてくれる大変勢いのある作品。ソーマが遠月のトップを目指す、という話の筋が早めに提示されたので分かりやすいし、ご飯の描写はとにかく美味しそうだし、女性キャラ(たまに男も)バンバン服を脱いで絶頂してるし、毎回あっと言う間にEDが始まる印象を受けるほどテンポが面白い。
あと松岡くんが料理を振る舞う「お食事処松岡」も良い。ってか松岡くんが女性声優に食事を作るって構図だけで笑えます。みんなも観ましょう。
♢ニンジャスレイヤー
ものすごく判断に困ってます。ニコニコ動画で観ているのだけど、視聴中はあの忍殺語と独特なテンポを楽しんでいるのだけど、時系列が微妙に変わったり細かいところを端折っているからか、あんまり話の全体像が掴めなくてモヤモヤする。でもこのワビサビ溢れる世界から目を離すことができなくて、悔しい……でも観ちゃう……という不思議な作品です。
また、毎週変わるEDも楽しんでます。特に3話のEDが良い、ミッシェルイズムを感じるガレージロックで、ひたすらカッコ良い。
この曲が入ったコンピCDが7月22日に発売されるので、シチョウシャ=サンは買いましょう。
さて、1話から欠かさず観た今期アニメは12本でした。何となく学校を舞台にしたアニメが多い印象でしたが、夫婦のイチャコラに壁を殴ったり、例の紐が話題になったり、アイエエエエ!な作品もあって大変楽しめました、楽しいアニメをありがとうございました。
この記事を書いている今、夏アニメが着々と放送を開始されています。1話やPVを観た感じでは『乱歩奇譚』『干物娘!うまるちゃん』『Classroom☆Crisis』あたりが期待値が高いです。え、洲崎西? 期待よりも不安が上回ってる豚のほうが多い気がしますが、一体どうなるのやら……。